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2007年1月22日

新しい日本の花き業界への動き

 今日は雨模様だが雪になるようでもあったので、雨で済んで良かったというところである。冬なのに関東地方は日射量が不足し、ステムが柔らかかったり、細かったりするものが多い。2月後半からのものは例年のとおりだが、それまでは少し優品や良品が多くなる。入荷量を見ていると案の定、昨年よりも5%以上少ない日々が続いている。

そんな中で昨年の「千葉中」の閉鎖と同じように、「相模原園芸」が19日の金曜日、市場の業務を閉鎖した。いずれも経営が健全のうちに閉鎖したので、そこを利用していた荷主さんやお花屋さんは困ったろうが、良い判断だと言える。

なぜこのようなことを書いたかというと、我々のような中小零細の廃業や倒産が2005年から再び増えてきたということだ。これはあらゆる業種に言える。ゼネコンや知事の汚職問題まで含め、広くはグローバリゼーションの中で21世紀の日本に生まれ変わるべく新陳代謝が行われている。2010年までこのような状況が日本では続いていくと思われる。そう思う理由は、日本は第二次世界大戦後米軍に統治されたが、ものの考え方やあらゆる社会システムが日本流だからである。2,3年前までのアジアンビューティーから、現在はジャパニーズビューティーになっている。ジャパニーズビューティーになってきたのは一方には日本の良さが忘れ去られ、失われつつあること。一方には日本の得意技であらゆるものを入れて日本流に焼きなおしたものに磨きがかかってきたということ。この二つの意味からであろう。日本は日本独特の文化、文明を持つと世界では定義付けられている。そして日本の役割はイギリスのそれに似て、アメリカとアジアの掛け橋になることであるとしている。よって日本は「お互い様」の思想や「フェアー」の物差しで自らを律し、アジアに位置しながらも、西洋とアジアの掛け橋になっていく役割を果たすことが必要であろう。

そのような視点でチェンマイ花博のジャパンデーに合わせ、先週国交120年のタイ、国交50年のマレーシアの花き業界を日本花き卸売市場協会の視察団の一員として見た。東南アジアの花き業界は中国系の人たちが多く、花は仏教や道教、ヒンドゥー教の仏壇に月2回は供えられるなどの日本との共通項も多いことから、アジアの花産業に日本は貢献できると確信した。日本はイギリスのようなポジションで他のアジア諸国と接していくのが一つの道であるように思う。

投稿者 磯村信夫 : 2007年1月22日 00:00

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