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2013年8月19日

先進国の農業の取るべき道

 農業先進国は果菜類・軟弱野菜・花・畜産・一部果物に特化するべきである。
知識集約的で安全で新鮮な付加価値の高いものを作り出す農業は日本農業のお家芸だ。

 今日の日本経済新聞に北海道信用農業協同組合連合会、通称JA北海道信連が生産農家の格付けを6段階区分で行い、優秀な農家への囲い込みを図りたいとした旨の記事があった。
 今までのJA信連は、内々で格付けのようなものはあっただろうが、成績の良い農家も悪い農家も同じ貸出利率でお金を貸していると聞いていた。
 お金を貸し出すことはハイリスクなので、当然経営体の格付けと金利差があって然るべきだと思うが、とにかく再起してほしい、頑張って農業を続けてほしいという温情主義から貸し倒れることもあった。これが普通になったというべきだろう。農業は農場経営という一つの事業であるからだ。
 花き卸売市場協会でも、今期上期中に経営診断マニュアルを作成し、早速自己点検をし、問題や将来への不安があった場合、市場協会のコンサルタントに相談してもらうことにしている。

 日本農業がクローズアップされているが、例え小面積でも良いものを作ればやっていける日本農業にしなければならない。
 私自身の考えは、EUのように所得保障をし輸入関税率を下げ、農産物も国際的な価格水準となり、消費者負担を軽減し、高級品だけでなく中級品以下も価格が下がる訳だから、お惣菜や加工食品、加工花束も優先的にGM品種ではない新鮮な国産を使い、日本の農業が持続的に発展するようにする。
 そして、予定利益を上回った分はボーナスとして生産者に支給される。こういったEU諸国が行っている農業政策にしてもらいたいと考えている。
 
 さて、消費税増税まで含め、農業界・花き業界において、変化が起ころうとしている。まず現在のルールの中で力いっぱい努力し安定して消費者に花を購入してもらえるよう流通させる。
 続いて、更に力を入れていくべきことは、生鮮食料品花き業界は、種苗から小売店まで一丸となって安全・安心を絶対条件に農業生産生鮮物流通でEU並みの諸条件が獲得出来るように政治的活動をしていくことが必要である。この点がこの期に特に重点的に行うことである。

投稿者 磯村信夫 : 2013年8月19日 10:16

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