大田花き 大田花きコーポレートサイトへ
 

« 存続に必要なのはマーケティングとイノベーション | トップ | 利益は酸素に同じ »

2013年10月14日

輸出で所得倍増

先週の11日(金)から、公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会が主体となって大田市場で、第13回全国障害者スポーツ大会東京大会の完走者へ渡す花束プレゼントの作成を行った。
日本花き生産協会からピンポン菊と一輪カーネーションをご提供頂いたり、㈱クラシック様からはヒペリカムをご協賛頂いたりして、喜んでもらえる花束が出来上がった。
国内で使うからこの基準で良かったのだが、例年よりも気温が高かったので、保管している間にシミが出たり、虫が出てきたりする物もあった。
大田市場での花束加工ではどうにか花束にできたのだが、これが輸出となるとこうもいかなくなる。

2020年までに農業者の所得を2倍にする。安倍政権の公約に向け、輸出は所得を倍増させるための欠かせない手段である。
輸出ルートを開拓して、青果の業者も切花の業者も日本の素晴らしい農産物を輸出して、コンスタントに農家の所得を海外でも上げてもらう。これは我々流通業者が是非ともやらなければならないことだ。その時に痛感するのは、残念ながら日本は輸出を考えないで生産をしてきたから、ボトをはじめカビの病気あるいはアブラムシの防除などのレベルは、オランダよりも低い所にあるというのが事実だ。
今まで輸出をしたことがないのだから当然で、これから世界の貿易システムに合う病虫害の防除をしていけば良い。

オランダでは白サビ病が出たら、その畑一枚は焼却だ。日本では今まで100%国内で使われるから、使い方によっては白サビでも十分な場合がある。
しかし、今後の人口減を考えると、農産物は輸出が実現すれば、農家の所得の倍増が可能になる。
花では幸いなことにMPSの国際認証があり、基準もはっきりしている。これは国際食品規格委員会(コーデックス)が自分達の基準としているユーレップGAPを批准したものだ。
この基準に則ってやれば、生産から流通まで輸出はそんなに難しくなくできるのではないかと思う。国内生産者はもう一度、MPSをチェックしてもらいたい。

そして、卸売市場に植物検疫官に来てもらい、輸出検疫を行う。もし検疫が通過できなかったとしても市場の中なら代替品を持ってくることができる。検疫を通過できなかった物でも国内向けに回せる。こういうルートを主要都市の空港や港に近い市場ができれば良いと考えている。

是非とも花の生産地と主要都市の空港などに近い卸売市場は、花の輸出を考え、生産者の所得をさらに上げられるように計画を立てて頂きたいと強く思う。

投稿者 磯村信夫 : 2013年10月14日 00:00

Copyright(C) Ota Floriculture Auction Co.,Ltd.