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2007年1月 5日
vol.32 JA豊橋
(愛知県 豊橋市)
今回 訪問した豊橋市は、太平洋メガロポリスのほぼ中央!愛知県の東南部に位置し、東は静岡県、南は太平洋に面した県下第2位の大きな都市!東三河の産業・経済・文化・交通の拠点としての役割を果たしています。
でも、その温暖な気候風土と、豊かな土地と水を生かして農業も盛んです!
やっぱりメインは野菜ですけど…、
しか?し、花も頑張ってますよ!!!
↓こちらはJA豊橋のマスコットキャラクター“とってもハッピー「トッピーちゃん」”!
その他、特産物キャラクターがたくさん揃ってます!
ほ?んの一部をご紹介すると、↑真ん中が「トマトン」、そして右が「ブロッキー」です!
こうした仲間達は、ぬいぐるみにもなっているとか。
では、早速お花をチェック!
?豊橋の代表品目 デルフィニューム!?
まずご紹介するのはデルフィニューム!
デルフィニュームと言えば「豊橋」、「豊橋」と言えばデルフィニュームというくらい主要品目になりました。
「デルフィニュームの産地としてはパイオニア的存在!」と胸を張っておっしゃる農協の担当者さん。
まずは、そのお二人をご紹介します!
写真左が、朝倉さん。「大田花きの前身‘大森園芸’を知る男!」
写真右が、松井さん。「洋花を知り尽くした男!」
以上、「違いの分かる男」(?)お二人の案内でハウスへ向かいました。
そして、自信作のパールブルーがこちらの花です。→
元々、このようなシネンシス系は園芸種で、草丈の伸びない品種。
それを平成4年に、丈を伸ばしてSP仕立てにできれば必ず1つの品目として確立できる!と確信し、その栽培に取り組んだのだとか。
そうして枝数を増やして、1本でもボリュームあるSP仕立てにする事で、立体感のあるスタイルを確立したのです!
「登場した時は衝撃的で、インパクトがあったんですよ!」と農協の朝倉さん。
さらに、「今までにない水色の品種が平成12年に出荷されたことで、爆発的にマーケットが広がった。」との事。
「シネンシスは、花がカップ咲きで角がないから、ベラドンナ系に比べて絡まず使いやすいんですよ!」
「枝ぶり、発色がすばらしさはもちろんだけど、パールブルーっていう名前もいいでしょ!商品名が一番大切なんだよね!」とパールブルーについて熱く語る朝倉さん。
なんと、その名付け親だったのです!
なるほど!その思い入れも人一倍強いわけです。
←左がデルフィニューム部会の部会長
竹本伸二さん
下の写真が「パールブルー」の育成者 大沢史治さん(左)、そして 見せていただいた圃場の 黒田真咲さん(右)↓
作り手の皆さんにシネンシス系の特徴を聞きました!
蕾まで咲ききるので花持ちがよい!
さらに、側枝(そくし)の花が一緒に咲いてくれるので、花屋さんにとってはお得!
ということです。
←1本のボリュームもこんなにあるんです!
ところで、生産者としてどんなことにコダワリを持って栽培されていますか?という質問に対して、
「花の形、発色の濃淡まで生産者は拘るよ!1コ満たされれば、また次と要求はどんどん湧いてくるもの。だから、いろんな花を作ってみることで、こんな花の特性を活かせないかな?とかヒントを得ることができるんだよ!」とおっしゃっていました。
ここで、デルフィニュームの分類と、代表品種をご照会します。
●シネンシス系(スプレー・シングル仕立て)
切り分けてアレンジにできるのが特徴。そのままでもマスフラワーとして人気あり。
パールブルー クリスタルピンク スイートスカイブルー
↓ ↓ ↓
↑このピンクの花柄ダンボールが豊橋ブランドの目印!どの品目でも同じです。
そして、次から次へと登場する「オリジナル品種」は、一目で分かるシール付き!
●八重系(ジャイアント系)
穂状に咲くジャイアント系、ヨーロッパ風にゴージャス・カジュアルな彩り!
オーロラブルー オーロララベンダー ライラックキャンドル
もう1件、デルフィニューム生産者を訪問しました!
昨年まで大田花きで研修生として一緒に働いていた山本君です。
ちょうど、選別作業中でした。
「ここで、長さやバランスを見ているんです。A品でも他産地より上のレベルだと自信を持ってます!」と力強い言葉が聞けました。
これは、“プラチナパール”→→→
ここでも、「ナチュラルな水色、微妙さがいいでしょ
」と絶賛の松井さんでした。
デルフィニューム部会からお花屋さんへのメッセージ
安定感、安心感、品種の多さ、発色の良さがウリ!
市場から電話1本もらえば、デルフィニュームなら何でも揃う豊橋農協をよろしくお願いします!
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?安定出荷のグロリオサ!?
グロリオサの部会員は16名。
グロリオサ作りを始めて23年の大橋孝典さんのハウスを訪れました。
定植から夏場は40日、冬場は60日で出荷できる商品になります。
⇒⇒
そして普通、花を切り終わると球根はすぐに彫り上げてしまうのですが、採花後50日間そのままおいて球根を育成する!というのはグロリオサの特徴でしょう。
バランス良く仕上げる為に側枝を取ったり、6輪付いたところでピンチして、その2週間後に収穫したり…といった作業を4人でこなしているそうです。
そして、高?く伸びた花を切るのに活躍する道具がコレ→
発泡スチロールで出来た高ゲタです。
オリジナルの手作り品かと思いきや、農具などを販売している店で売っているものなんだそうです。
JA豊橋では、一人一人が周年出荷できるような体制をとっているため休みなし!という事です!
(-o-;)大変!
でも、球根に毒性があるので虫も付かない!というのが、せめてもの救いでしょうか…。
生産者から見る良いグロリオサのポイント
★茎が硬く
★花色が鮮やか
★ボリュームがあって硬く締まったもの
★そして、花と茎のバランスが3:7
これがBESTだそうです。
そして、イチオシ品種は
パールホワイト ライム ファイヤーバード
発見!!グロリオサの恋!?
分かりますか?
大橋さんからお花屋さんへのメッセージ
もっと幅広い用途で使って欲しいです!
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?ボリューム満点のカスミソウ!?
←23年前からカスミソウを栽培している尾川さん。
トマトからカスミソウ栽培に転身されたそうです。
栽培していた「ファースト」という品種は、愛知県が銘産のトマト!
“ニューフェース”→→→
11月?5月まで出荷されています。
「今はいろんな品種がでてきて、品種選びに悩むけど、採花量よりボリュームを重視して出荷してます!」と尾川さん。
尾川さんからお花屋さんへのメッセージ
もし、日持ちが悪かったりしたら言って欲しい!
花屋→市場→農協→生産者 全ての人に上手く伝わっていないような気がします…。
自分たちは一方的に送るだけだから、いろんな意見を聞かせてください。
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?周年出荷のサマースイトピー!?
10年前からスイトピーを栽培されている松井一郎さん。
4、5月に作るものとして、宿根スイトピーを栽培し始めたのが切っ掛けで、今は全てを宿根スイトピーに!そして、サマースイトピーという名前で出荷されています!
スイトピー、サマースイトピーそれぞれ良さはありますが、
サマースイトピーの魅力について聞いてみました!
★より輪数が多く!
★上の花まできちんと咲く!
★日持ちよし!
★豪華に見えて、且つ柔らかさもある
という所だと語ってくださいました。
松井さんからお花屋さんへのメッセージ
作りに自信はあるけど、モノ、仕立て方についてはこちらが聞きたいことの方が多いです!
これでいいの?って不安になることがあるから、ご意見ください。
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?最後に?
JA豊橋さんより各方面へメッセージをいただきました!
産地へのメッセージ
・売れないのを市場の責任にしないこと。売れないのではなく、産地が売って(打って出て)いないのではないでしょうか?
市場へのメッセージ
・市場販売大?好きです。(色々な人との出会いが楽しいです!)
・正真正銘の価格形成機能を期待しています!
・一晩中でも「花」について語り合いましょう!
・他産地情報も当産地にお問い合わせください!
花屋さんへのメッセージ
・産地表示をして販売してください!お願いします!
・贅沢に使う花・洗練された花はお任せください!「ちがい」のわかる方ぜひ…
・もともと視察者が多いので、いつでもお寄りください!
JA豊橋のHPはこちら→http://www.ja-toyohashi.com/brand/kaki/kaki.html
JA豊橋の格言
・「情報」「スピード」「変化」が成功の鍵です!
・とにかく「遊び心」が大切です!
・NOと言わない「NOkyo」でなければ…!
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?おまけ?
←特産品のひとつで「やりがい君」!
なんと、ブロッコリーとカリフラワーの掛け合わせ。
もちろん食べてもおいしい♪ですが、野菜を使ったアレンジでなんていかがでしょう?