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2007年6月11日
vol.41 福岡県 JAふくおか八女&JAみなみ筑後
福岡県 第3弾!
そして、JAふくおか八女 第2弾!!
博多あまおう、八女茶、菊だけじゃないんです!!!
前回のレポートはこちら→http://www.otakaki.co.jp/blog/place/archives/2007/05/vol39.html
今回は、洋ランの栽培現場をクローズアップします
JAふくおか八女・洋ラン部会
?洋ランが出荷されるまで?
25名いる洋ラン部会を率いる中村昭光さんを訪ねました。
可憐なオンシジュームが出荷されるまでには、想像以上の時間と手間がかけられているのです!
⇒⇒
? ? ?
?昨日まいた苗 6ヶ月後に→?2.5寸に植え替えて半年後に→?4寸に植え替えて、さらに1年経つとようやく出荷にたどり着きます。
栽培農家の方の手によって、なんと3年もの間、愛情込めて育てられるのです!
さらに、「生育には日中と夜の温度差があった方が好ましいので、福岡は洋ランの栽培に適しているんですよ。」と中村さん。
?栽培されている品種は??
見慣れた顔のオンシジューム『百万ドル』
スポットレスでレモン色のような明るい黄色がきれいな『ハニードロップ』
都会的な雰囲気漂う『ワイルドキャット』
「もう苗を捨てようと思ってたばってん、市場のヒトが捨てないで!って言うから…」
と栽培を続けてくださっている品種!オシャレです!
見た感じそのままの『タイガー』
「この花は大阪で販売してるんです。東京だったら巨人かな?」と中村さん。
黒とオレンジの花ができたらぜひ!
出荷作業場は鮮やかな黄色が目にまぶしい
中村さんの栽培したオンシジュームを見ると、ボリュームがあります!!
何が違うのかなー?とよ?く見てみると、花が頂点までしっかり咲いています。
なのに、下の方の花もヘタッとしてない!だ・か・ら ボリューム感があるのですね。
エビデンもありました
こんなに色とりどりの花ですが、全て同じ苗から生まれたもの。
「いい花あっても苗作るのにメリクロンかけたら5、6年かかるし、同じフラスコでどういう色がでているか分からんと。」と、中村さん。
思うような品種を作るのが難しいのは、どの品目にも共通して言えることですが、洋ランは特に根気がいりそうです(>_<)
目印はコノ箱! ⇒⇒⇒
JAふくおか八女では、常時500ケースを出荷しています。
これ程の数量の洋ランを扱える産地は、JAでは八女しかありません!
中村部会長を筆頭に部会一丸となって、栽培に時間を要する洋ランの安定供給に励んでいます。
中村からお花屋さんへのメッセージ
月・水・金と安定出荷しますので安定価格で買ってください。
<中村昭光さんと奥様>
JAふくおか八女・洋ラン部会の格言
・共撰出荷で洋ランを安定出荷!
・昼夜の気温差が高品質のオンシジュームを生み出します!
JAみなみ筑後・エメラルドウェーブ研究会
続いてご紹介するのは、暖かい気候を利用して豊富な作物を栽培している南筑後地域!
トルコキキョウ、クジャク草、ガーベラなどを栽培していますが、花卉部会は発足して まだ3年という若さ。
数ある生産物の中から、今回は波打った形状が特徴的な葉っぱ『エメラルドウェーブ』をご紹介します。
葉が生い茂るハウスの中では、突然 霧のような雨が!まるでジャングルのような雰囲気です!
まずは、『エメラルドウエーブ』という商品の歴史から見てみましょう!
?エメラルドウェーブの歴史?
“エメラルドウェーブ”として出荷されているこの葉っぱですが、“しまおおたにわたり”の突然変異なのです!
現在、出荷をされている杉本健康さんのお父様 春男さんが植物園を作る為の植物を集めている際、昭和37年に屋久島でウエーブのはいった人目を引く色合いの株を1株発見し、選抜、育種に取り組んだのです。
そうして30年後、平成6年にようやく品種の固定が確認でき、品種登録を出願。
『エメラルドウエーブ』と名付けられました。
平成7年、JAみなみ筑後瀬高花部会により関東、関西の花市場へ生花用として園芸連(現、JAふくれん)を通して共販を開始。
園芸文化協会主催の第2回新花展にて ゴールド賞受賞!
平成8年には、第5回ジャパンフラワーフェスティバル(JFF)福岡コンテストにて九州農政局長賞受賞!
と高い評価も得ているのです!
そんな、エメラルドウエーブを栽培する生産者の一人 杉本さんは、ショウブ、カトレア専門でしたが、エメラルドウエーブ1本に絞られました。
?栽培はエコなハウスで!??
栽培施設は、ハウスの中にハウスが何棟も連なっています。
ハウス内はもちろんポカポカ!これだけ広いと暖房も大変ですねぇ。
すると、「このハウスは地下水を利用して暖めているんですよ。」と杉本さん。
なんと、15?16℃の地下水をハウスの中に巡らせたパイプに流すことで、冬場でも10℃を保てるのだそうです!
だから、「重油だと一晩で2万円だけど、電気代にして月2万円程度ですんでいるんですよ!」
と土地の気候を活かした方法でエコロジー且つ、経済的!!
重油代の高騰に頭を抱える栽培農家の方からすると、うらやまし?い話ですよね。
では、エメラルドウェーブにぐぅーっと寄ってみましょう
若い葉は、クルっとして愛らしい表情を見せています。
すると、「この前、天ぷらで食べたら美味しかったよ!」と高巣さん。
えぇー!食べられるんですか?
無農薬だから食べても安心なんです。
でも、農協担当の日高さんは「注文いっぱい入っているんですから、食べないで出荷に回してくださいね。」と心配そうにされていました。
杉本さんも、「ハウスの中に24時間いることもあるんです!」
「ある人に植物を感じることが大事だ!と言われたことがあって、自分のハウスで実行したんですよ。」
と、皆さんエメラルドウエーブを肌で感じる程の思いの入れようです。
葉っぱを裏返すと、胞子がビッシリ実っています!
「これを出荷する時は、全部洗い落とすんですよ!」と手順を再現してくださいました。
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まずは刈り取ったエメラルドウエーブを水を張った大きな水槽に入れます。
そして、葉の裏に付いた胞子と産毛を一枚一枚 丁寧にハケを使って洗います。
この時点で、傷がないかチェックし、選り分けます。
食品を扱うように、一枚一枚 手作業で手間隙かかっていました!
?栽培に携わるエメラルドウエーブ研究会の皆さん?
オリジナルの素敵なポスターを手に!
左:高巣真澄さん、中央:古賀敏朗さん、
右:杉本健康さん
?おまけ Part??
今後出荷を計画している鉢物のハウスも見せていただきました。
このうねりも 個性的でステキです!
温度が足りない為に、スクリュー状になってしまうのだとか。
でも、それがまたイイ味出してます!
こちらは、10年選手!
堂々とした風格ある姿に成長しています。
新しい観葉植物として、今後の出荷に乞うご期待♪
エメラルドウエーブ研究会からお花屋さんへのメッセージ
長持ちするので、ぜひ使ってみてください!
JAみなみ筑後・エメラルドウエーブ研究会の格言
・エメラルドウエーブは、地下水による暖房施設で栽培される、無農薬栽培のエコな癒し系植物!
・独特のウエーブは、農林水産省登録品種で、オリジナル性バツグン!
?おまけ Part??
こちらもオリジナル商品!
福岡県産のツブツブみかん果汁がた?くさん入った『つぶ入りみかん』。
美味しかったですよ!一度お試しあれ♪